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教えられるのを嫌った子が 柔らかく変わってきた(ASD)


取手市のピアノ教室「音楽教室もみの木のうた」の
音楽療法士&ピアノ講師の坂上(さかうえ)明子です。
今日もご訪問ありがとうございます。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
★今★「先生!今日はここから練習してきたよ!」
と楽譜の途中を指さしています。
「どこに気をつけて弾いたの?」と聞くと
「左手の和音だよ!難しかった〜」
素直に、かわいい笑顔で話してくれました。
この子は、最近まで最初から全部弾くことへの
拘りがあり、途中から弾くなどということは
当然できなかったのに、柔らかく変わっていき
ました。

レッスンで家庭で学校で、素直に人の話がきけて
楽しめたら、本人も関わる人も楽だと思います。

★ASDの(アスペルガー症候群)特性から★知的な遅れはなく、言葉の遅れもありません。むしろすぐれている方も沢山いらっしゃいます。

独特の感覚を持ち、社会コミュニケーション対人関係に障がいがあります。こんなにできるのに、あんなこともわかるのに、なぜ人の気持ち理解できないのか、まわりの人に理解して貰うのに苦労します。自閉症スペクトラムの高機能です。

★ピアノレッスンで★自分で弾きたい!気持ちがあり、弾いてみたけど、間違えてしまう。なおせないと怒ってしまうこともしばしば。

「先生が教えようとしたから間違えてしまった!」「間違えたのではなく、楽譜が間違っている」と
本気で思っているなど、人が聞いたら「わがまま」にしか見えないことが沢山あるのです。

★良くない関わり★でも本人は本気です。真面目に怒っています。こんな時、関わる講師は  なぜ怒っているのかわからず、なんとか その怒りを静めようと 説明
しようとしても、なかなかわからないでしょう。
かえって火に油かもしれません。

★本人のきもちを考えてみると★
ホントに楽譜が間違えているとも思うし、もしかしたら、自分が間違っていたかもしれないけれど、負けたくないし、譲ることが難しいのです。

説明されたり、間違いを指摘されると自分を全否定
されているように感じたのでは ないかと思います。
もっと自分を認めて欲しいし、寄り添ってほしいし、自分は間違っていないと思っているでしょう。

★講師の私は★
言ってわかって貰えそうもないなら、こちらは引いてみようと思いました。昨日の投稿したブログに
書いたように、ピアノを弾くときに、講師の私に
どうして貰いたいのか?最初から教えて欲しいのか、
黙っていて欲しいしいのか、どこに座っていて欲しい
のかをきき、基本的に私は求められるまで教えない
姿勢でいると、自分で練習しはじめ質問してくる
ようになりました。
ノートやリズムの本などで 読譜の練習はしますが
人に言われるのが嫌なので、読譜量は多くは
ありません。

曲に入る前に楽譜を読ませようとすると、嫌がる
ため、部分的に 全く違う曲のようにして
読譜を促します。予習することは、この子たち
に、とても大切だと思っています。
予習することで、安心して練習してこれるし
次のレッスン日に、できるところが多いことで
とても自信がつくのです。
これは、音楽だけでなく学校生活でも大切なこと
だと思います。
なるべく教えるところを少なくするために、
ポイントを押さえます。
↓      ↓          ↓
★褒めること★
褒める時は具体的に短くこどもを見て褒める。
講師がだらだら長くしゃべらない。

★できた理由をこどもに考えさせる★
できたこと、良かた理由を短くても 
こどもなりの話ができるように促す。
言葉に出したことで、良かったことが
更に定着していきます

★できなかったことは、サラっと言う★
間違ったことを何度も言われたり、
しっかりわからせようとすると逆効果。
サラッと楽しく次にできそうな感じにする

★レッスンには、レッスン指令表を使いました★

先生に言われるのではなく、指令表のキャラクターが
やるように 指令を出しクリアできたら次にいける。
ゲーム世代のこども達には とてもわかりやすい
ようです。

なるべく、本人の力でやり必ず認めてくれる
先生がいると感じられる安心感を持たせるように気を配りました。

そうすると、講師の工夫や寄り添いに応えるように
柔らかな変化をみせてくれるようになりました。

ASDとの関わりは、私にとっては大きな課題でも
ありました。でも彼らの愛すべき部分をみつけ
関わり方、工夫次第で変わることもできると
実感できました。

ちょっと長いblogでしたが読んでくださり
ありがとうございます。

これは私だけの努力ではなく、日々お子さんを愛情深く育て、工夫されている保護者さまが一番努力されて
いると思います。こどもの良いところを沢山認めて下さる学校の先生、みなさんの努力の賜物と思っています。
そして、いつも多大なるご協力を感謝しております。


教室では、音楽大好きなお子さんが
イキイキレッスンしています。

定型発達のおこさんも
障がいをもつおこさんもいらしています。

基礎をつけ、のびやかに音楽を
楽しみましょう。

ongakunoie@gmail.com
(営業のお問い合わせはご遠慮ください)











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